ウォーレン・バフェットにみる馬券術

 ウォーレン・バフェットといえば、「投資の神様」として、株式を少しでもやっている方であればご存知かと思います。自分もその昔、証券会社につとめていたとき、彼の見えない資産を読むという考え方に惹かれて、事業の見方、財務諸表の読み方などいろいろ勉強したものです。

さて、先日、「ウォーレン・バフェット 成功の名語録 世界が尊敬する実業家、103の言葉」を読んでいたら、このウォーレン・バフェットと競馬にまつわるエピソードがあり、とても興味深く読みました。自分なりに要約すると、ポイントは2点で、まず、レースに対する心構え。本書は、こう指摘する。

「バフェットは10代前半の頃、競馬場で無許可の予想紙を売るビジネスをしていたことがある。競馬場は、客が損をするまで夢中になって儲けるほど儲かる。実際、客を見ると、一レースだけで帰る人はいなかった。多くの人が勝っても負け続けても賭け続け、結局は損をしていた。
ここからバフェットは、ギャンブルではやめ時が肝心なこと、損しそうなレースには賭けないことを学び、自分の原則にした」(p58)

ま、これは当たり前といえば当たり前ですよね。一回、勝つと次も勝てると思って続けてしまう、負けても次は勝てると思って続けてしまう、これを自制すべしと。

次のポイントは、馬券を当てるにはキチンと分析すべしという

「何も考えないレース参加者が多いほどいい。ジョッキーの勝負服の色をもとに賭ける人間もいれば、誕生日の数字に賭ける人間もいる。要するに、きちんと分析して賭けている人間がいない集団に加わるのが肝心なんだ」
これは、バフェットが競馬の予想を行っていた頃に学んだ教訓の一つだ。(p76)

実際、バフェットは、競馬場で予想紙を発行していたころは、下院議員の父ハワードに頼んで議会図書館から勝馬の予想に関する本を何百冊も借りてもらい、繰り返し読んでいる。(p96)という。

株式投資と競馬、いずれも「これが勝つ」というのが誰にもわからない点は共通していますね、将来がわからないからこそ、常に冷静になり、そして、ちゃんと勉強する、これがウォーレン・バフェットの「競馬の法則」といえるかもしれないです。

ウォーレン・バフェット 成功の名語録 世界が尊敬する実業家、103の言葉 (PHPビジネス新書)
ウォーレン・バフェット 成功の名語録 世界が尊敬する実業家、103の言葉 (PHPビジネス新書) 桑原晃弥

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